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Oracleとは。代表的なデータベース製品の主な特徴や実施できること

業務システムやWebサービスにおいては、さまざまな企業によって開発・提供されているデータベース製品が広く利用されています。データベース製品を開発・提供する企業のなかでも、特にこの分野をリードしてきた代表的な企業として、ORACLE社が挙げられます。

この記事では、ORACLE社および代表的なデータベース製品『Oracle Database』について解説します。

データベースの効率的な運用についてはこちらの資料をご確認ください。

目次[非表示]

  1. 1.Oracleとは
  2. 2.代表的なデータベース製品『Oracle Database』の主な特徴
    1. 2.1.表形式のデータ構造
    2. 2.2.SQLによる操作
    3. 2.3.データの整合性・一貫性の維持
    4. 2.4.異なるOS間でのデータ移行
  3. 3.Oracle Databaseの運用で実施できること
    1. 3.1.①行レベルロックの設定
    2. 3.2.②高度な可用性構成の構築(RAC)
    3. 3.3.③複数データベースの統合管理
    4. 3.4.④セキュリティの管理
  4. 4.まとめ

Oracleとは

ORACLE(オラクル)社は、1977年にアメリカのカリフォルニア州で創業して以来、データベース分野をリードしてきたソフトウェア企業です。

“Oracle”と表記される場合、社名でなく『Oracle Database』をはじめとする同社のデータベース製品を指すケースもあります。

Oracle Databaseは、世界でもっとも利用されている商用データベースです。世界で初めてリリースされた商用RDBMSでもあることから、ほかの商用データベースと比べて以下の点に優れます。

▼Oracle Databaseの長所

  • 大規模なデータベースに適しており、可用性と性能面に優れる
  • 充実したサポートがあり、安心して運用しやすい
  • 昔から広く普及しているため、ナレッジが蓄積されている など

なお、Oracle DatabaseのEEとSE2の比較やOracle Cloudについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。

※RDBMSとは、リレーショナル・データベース管理システムのことで、データを表形式で整理したデータベースの作成・更新・管理を行うソフトウェアを指します。

代表的なデータベース製品『Oracle Database』の主な特徴

Oracle Databaseには、データベースを効率的に管理するためのさまざまな機能が備わっています。

表形式のデータ構造

Oracle Databaseを含むRDBMSとは、データを行と列による表形式のテーブルで管理することで、様々なデータの関連性を構造化できる仕組みです。

表を用いることで異なるデータ同士の紐づけが容易となっており、複数のテーブルに分けて整理されているデータのなかから条件に合致するものを円滑に抽出できます。

SQLによる操作

Oracle Databaseを含むRDBMSは、SQLと呼ばれるデータベース用の言語で簡単に操作を行えます。

SQLは複雑な検索・集計に対応しているため、SQLを用いないデータベースと比べて高度なデータ処理が可能です。

また、Oracle DatabaseはOracle社自身で開発した“PL/SQL”と呼ばれる言語にも対応しています。PL/SQLはSQLを拡張した手続き型言語で、SQLだけでは難しい処理への対応を実現しています。

データの整合性・一貫性の維持

Oracle Databaseには、データの整合性・一貫性を維持する機能があります。

Oracle Databaseでは、ユーザーがデータベースからデータを取得する際に、その時点で確定しているデータを読み込みます。

これにより、管理者がほぼ同じタイミングでデータベースの更新を行った場合でも競合を回避でき、更新前のデータのみを取得できます。

異なるOS間でのデータ移行

Oracle Databaseで作成・管理するデータは、異なるOSへのデータ移行が比較的行いやすいとされます。

Oracle DatabaseはWindowsをはじめ、Linux、UnixなどさまざまなOSに対応しており、APIやツールも汎用性のあるC言語で構成されています。そのため、さまざまな環境下における運用が可能です。

Oracle Databaseの運用で実施できること

Oracle Databaseを運用することで、データベースを複数のユーザーで扱いやすくなり、データの分析も効率的に行えるようになります。また、複数データベースの統合管理やセキュリティ管理も可能です。

①行レベルロックの設定

Oracle Databaseでは、表レベルではなく行レベルでのロックが設定できます。

データベースにおいて、複数のユーザーが同時にアクセスして同じデータを操作しようとすると、データの整合性が保てなくなります。これを防ぐためにはロック機能が欠かせません。

一方で、表全体がロックされてしまうと複数のユーザーでデータベースを利用する際のパフォーマンスが低下する可能性があります。特定の行のみをロックすることで、データベースの整合性を保ちながら効率的に運用しやすくなります。

②高度な可用性構成の構築(RAC)

Oracle Databaseには、クリティカルなシステムで必要となる、高度な可用性構成をとれる仕組みがあります。

Real Application Cluster(RAC)という可用性が取れる冗長構成を組んでハードウェアレベルで多重化することにより、完全な読み取り一貫性を保ちつつ、障害時もデータベースの継続性を維持できます。

これにより、大規模かつ24時間365日稼働するようなシステムでも、安全に運用することが可能です。

③複数データベースの統合管理

Oracle Databaseでは、複数のデータベースを統合管理できます。

マルチテナント・コンテナ・データベース(以下、CDB)と呼ばれるデータベース上に仮想的なデータベースを複数構築することで、複数のデータベースを集約して管理できるようになります。

アップグレードやバックアップなどの作業をCDB単位でまとめて行えるため、データベースの管理に必要な工数の削減が可能です。

④セキュリティの管理

Oracle Databaseには、情報セキュリティに関する豊富な機能が搭載されています。

▼情報セキュリティに関する機能の例

  • 暗号技術
  • データのマスキング処理
  • アクセス権の制御
  • 操作状況のモニタリング など

セキュリティの管理機能によって、業務で使用する機密情報を保護できます。また、法的な基準を満たすためにもこれらの管理は重要です。

まとめ

この記事では、Oracleについて以下の内容を解説しました。

  • Oracleの概要
  • Oracle Databaseの主な特徴
  • Oracle Databaseの運用で実施できること

ORACLE社は、データベース分野をリードしてきたアメリカのソフトウェア企業です。同社の代表的なデータベース製品となるOracle Databaseは、昔からさまざまな組織で活用されており、安心して運用しやすいデータベースといえます。

日本エクセム』では、データベースの設計から構築、移行に至るまでのプロセスを一貫してサポートしています。データの特性に適した製品の選定や、定期的な性能管理などもお任せください。

Oracleの性能管理については、こちらの資料からご確認いただけます。


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