2018.05.09
MAX COMMIT PROPAGATION DELAY
目次
- 1. 基本情報
- 2. 注意
基本情報
パラメータ情報
Syntax : MAX_COMMIT_PROPAGATION_DELAY=700 設定方法 : Parameter File
バージョンとデフォルト 9iR2 : 700 10gR1 : 700 10gR2 : - 11g : -
説明
RACでCommitによってSCN変更が発生した場合、SCN情報をClusterの別のインスタンスに送信される頻度を決定します。デフォルト値は、700(cs)です。すなわち、一つのインスタンスで実行されたCommit情報が他のインスタンスによって認識されるまで最大7秒の遅延が発生することになります。
RACでのSCN生成方式は、Lamport方式とBroadcast on Commit方式に分けられます。
・Lamport方式:Commit情報をLGWRが毎回直接送信せずに、Cluster Communicationで使用されているMessageに 加えて送信する方式です。 したがって伝送遅延が発生することになり、最大遅延時間をMAX_COMMIT_PROPAGATION_DELAYパラメータが制御します。 ・Broadcast on Commit方式:Commit情報をLGWRが毎回直接送信します。 遅延が発生しないようにLGWRのオーバーヘッドが大きくなることがあります。
Oracle 10gR2からこのパラメータはサポートされず、常にBroadcast on Commit方式が使用されます。
注意
パラメータの変更の必要性
ほとんどのシステムでは、このパラメータの値を変更する必要がありません。Commit遅延を容認することはできない特別な場合(例えばDML後Commitかどうかが、他のインスタンスには常に「即座に」反映する必要がある場合)を除き、適切な伝送遅延を維持することが性能面で有利です。MAX_COMMIT_PROPAGATION_DELAYパラメータの値を「0」に設定するとBroadcast on Commit方式が使用されます。
P1:File#
P2:Block#
P3:LE(lock Element)またはバッファクラス
alertログとSCN生成方式
Lamport方式が使用されている場合には、次のような内容がalertログに出力されます。
Picked Lamport scheme to generate SCNs
Broadcast on Commit方式が使用されている場合には、次のような内容がalertログに出力されます。
Picked latch-free SCN scheme 3 Picked broadcast on commit scheme to generate SCNs