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SQL Serverのサポート期限はいつ?バージョン別サポート期限一覧と移行の進め方

企業のデータベース基盤として広く利用されている「Microsoft SQL Server」。安定して稼働しているからといって、古いバージョンをそのまま使い続けていませんか?

業務システムの裏側で動いているため見落とされがちですが、SQL Serverにはバージョンごとに明確なサポート期限が定められています。特に、現在多くの企業で稼働している「SQL Server 2016」は、2026年7月14日に延長サポートの完全終了を迎えます。

この記事では、SQL Serverのサポート終了(EOS)によって生じるビジネス上のリスクと、バージョン別の期限一覧、そして自社に最適な移行先を見極めるための手順を詳しく解説します。さらに、最適な移行ルートがひと目で分かる「自己診断フローチャート」のホワイトペーパーもご紹介します。

※Windows Serverは、米国Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。

目次[非表示]

  1. 1.SQL Serverのサポート期限について
    1. 1.1.メインストリームサポートと延長サポートの違い
    2. 1.2.自社のSQL Serverのバージョン・期限の確認方法
  2. 2.SQL Serverバージョン別サポート期限一覧
  3. 3.サポート期限切れのまま使い続けるリスク
    1. 3.1.①セキュリティ更新が提供されなくなる
    2. 3.2.②障害発生時にベンダーサポートを受けられない
    3. 3.3.③取引先・社内コンプライアンス評価への影響
  4. 4.移行先はどう選ぶ?まず自社の状況を診断しよう
    1. 4.1.「自社開発かパッケージか」で分かれる最初の分岐
    2. 4.2.判断のカギは「コスト」と「クラウド対応」
    3. 4.3.【無料DL】4つの移行先を自己診断フローチャートで確認
  5. 5.まとめ

SQL Serverのサポート期限について

Microsoft製品には「固定ライフサイクルポリシー」というサポートのルールがあります。サポートの種類と自社環境の確認方法を把握しておきましょう。

メインストリームサポートと延長サポートの違い

SQL Serverのサポート期間は、製品のリリースから原則として「5年間のメインストリームサポート」と、「5年間の延長サポート」の合計10年間で構成されています。それぞれの期間で受けられるサポート内容は異なります。

  • メインストリームサポート(最初の5年間)

    • セキュリティ更新プログラムの無償提供

    • セキュリティ以外のバグ修正や仕様変更

    • 新機能の追加や機能拡張への対応

  • 延長サポート(次の5年間)

    • セキュリティ更新プログラムの無償提供(継続)

    • バグ修正や新機能の追加は原則として行われない(有償サポート契約などの例外を除く)

延長サポートに入ると、製品の機能追加は止まります。延長サポートの期間が終了すると、いかなるパッチ(修正プログラム)も無償では提供されなくなります。これが「サポート切れ(EOS:End of Support)」の状態です。

自社のSQL Serverのバージョン・期限の確認方法

移行計画を立てる第一歩は、現在稼働しているSQL Serverの正確なバージョンとエディションを把握することです。以下のいずれかの方法で確認できます。

1. SQL Server Management Studio (SSMS) を使う
SSMSを起動し、オブジェクトエクスプローラーでサーバー名を右クリックして「プロパティ」を開きます。「全般」ページの「バージョン」欄に記載されているビルド番号や製品バージョンを確認します。

2. クエリを実行する
SSMSのクエリエディタから以下のSQLを実行するだけで、バージョンやエディション情報がテキストで返されます。

SQL
SELECT @@VERSION;

確認したバージョンを次章の「サポート期限一覧」と照らし合わせ、タイムリミットを把握しましょう。

SQL Serverバージョン別サポート期限一覧

ここでは、現在稼働していることが多いSQL Serverの主要バージョンのサポート期限を確認します。

今、注意したいのが「SQL Server 2016」です。

メインストリームサポートは2021年7月に終了しており、延長サポートも2026年7月14日をもって完全に終了します。

期限を過ぎると、深刻な脆弱性が発見されてもMicrosoftから無償のセキュリティパッチは提供されません。現在も利用している場合は、今すぐ移行プロジェクトを本格稼働させる必要のあるフェーズに入っています。

そのほかのバージョンについても、サポート終了時期を把握し、IT予算の確保や移行計画のロードマップに組み込んでおくことが重要です。

バージョン

メインストリームサポート終了日

延長サポート終了日

状況・備考

SQL Server 2016

終了済(2021年7月13日)

2026年7月14日

対応急務(完全終了)

SQL Server 2017

終了済(2022年10月11日)

2027年10月12日

延長サポート期間中

SQL Server 2019

終了済(2025年1月7日)

2030年1月8日

延長サポート期間中

SQL Server 2022

2028年1月11日

2033年1月11日

メインストリーム期間中

SQL Server 2025

2031年1月頃(予定)

2036年1月6日

最新バージョン

2026年7月時点の情報です

すでにSQL Server 2017や2019も延長サポートフェーズに突入しています。大規模なシステム移行には1年以上の期間を要することも珍しくありません。「まだ数年ある」と安心せず、余裕を持った計画が必要です。

出典:Microsoft Learn Web サイト『SQL Server 2016』『SQL Server 2017』『SQL Server 2019』『SQL Server 2022』『SQL Server 2025

サポート期限切れのまま使い続けるリスク

「システムは正常に動いているから、サポートが切れてもそのまま利用しよう」と判断するのは、企業にとって事業継続の脅威になり得ます。サポート切れの状態での稼働には、以下の3つのリスクが伴います。

①セキュリティ更新が提供されなくなる

延長サポート終了による最大の影響が、脆弱性に対するセキュリティパッチの提供終了です。

IPA(情報処理推進機構)も、ソフトウェアのサポート終了に伴うセキュリティリスクに警鐘を鳴らしています。新たに未知の脆弱性(ゼロデイ脆弱性など)が発見され攻撃者に狙われても、メーカーからの修正プログラムは提供されません。結果として、ランサムウェア感染などのインシデントにつながります。顧客情報などの機密データ漏えいを引き起こす可能性も高まります。

②障害発生時にベンダーサポートを受けられない

システムトラブルによってデータベースがダウンしたり、データが破損したりした場合、通常はMicrosoftの公式サポートへ支援を要請できます。しかし、サポート期限が切れた製品は、原因調査や復旧支援のサポートを受けられなくなります。

データベースはビジネスの要です。システムが停止し自社のエンジニアだけで復旧できない場合、長期間の業務停止による損失が発生する可能性があります。

③取引先・社内コンプライアンス評価への影響

近年は、サプライチェーン全体でのセキュリティ対策が問われる時代です。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)やPCI DSSといったセキュリティ基準では、「サポートが継続しているソフトウェアを使用すること」が要件に含まれています。サポート切れのデータベースを放置すれば、社内のコンプライアンス違反となります。また、監査基準を満たせずに取引先からの信用失墜や、取引停止のペナルティを受ける可能性もあります。

移行先はどう選ぶ?まず自社の状況を診断しよう

サポート期限への対応が必要だと分かっても、最新のSQL Serverにバージョンアップするだけが正解とは限りません。クラウドの普及により、データベースの移行先には多くの選択肢があります。

「自社開発かパッケージか」で分かれる最初の分岐

移行先を検討するうえで、確認したいのは「対象システムが自社開発(スクラッチ)か、パッケージ製品か」という点です。

  • パッケージ製品の場合:ベンダーが推奨、あるいは動作保証しているデータベースエンジンとバージョンに従う必要があります。指定外のデータベース(例えばオープンソースのPostgreSQLなど)へ移行すると、アプリケーションが動作しなくなる、またはサポート対象外となります。

  • 自社開発システムの場合:アプリケーション側の改修を含め、データベースエンジンの選定やクラウドPaaSへの移行が可能です。

判断のカギは「コスト」と「クラウド対応」

自社システムの場合、次に考えたいのはインフラ戦略とコストのバランスです。

  • オンプレミスを維持するか、クラウド(Azure・AWSなど)へ移行するか
    サーバーのハードウェア保守期限が迫っている場合は、これを機に「Azure SQL Database」などのフルマネージドサービス(PaaS)やIaaS上へ移行し、インフラ運用の手間を削減するのが一つの選択肢です。

  • ライセンスコストの見直し
    SQL ServerのEnterprise Editionを使用している場合、最新バージョンへのアップグレードに伴い多額のライセンス費用が発生することがあります。現在のシステム要件を満たせるのであれば、Standard Editionへのダウングレードや、オープンソース(PostgreSQLなど)への異種DB移行もコスト削減の有効な手段となります。

【無料DL】4つの移行先を自己診断フローチャートで確認

「自社のシステム構成や予算感でどれを選ぶのが最適か判断に迷う」という担当者の方も多いと思われます。

日本エクセムでは、現在のシステム要件やクラウド利用方針、パッケージの有無などの質問に「はい/いいえ」で答えるだけで、自社に最適な移行ルートが分かる『SQL Server運用の最適解を導く自己診断フローチャート』を無料で公開しています。

この資料では、以下の4つの移行方針のどれが適しているかを客観的に診断できます。

  1. 業務のSaaS化(システム自体を手放す)

  2. Azureへの移行(クラウドPaaSの活用)

  3. オンプレミスでの最新バージョンへのアップグレード

  4. 他DB・OSSへの移行(コスト削減・脱ベンダーロックイン)

安易な選択をする前に、自社のシステム戦略を見直すツールとしてご活用ください。

▼無料ダウンロードはこちらから

まとめ

SQL Serverのサポート期限は、企業のITインフラにおいて避けて通れない課題です。SQL Server 2016の延長サポート終了は2026年7月に迫っており、セキュリティ更新の停止や監査上のリスクを避けるためにも、迅速な意思決定と移行準備が不可欠です。

移行先の選定は、「自社開発かパッケージか」「クラウド化の推進」「ライセンスコストの適正化」など、多角的な視点から検討する必要があります。日本エクセムが提供する「自己診断フローチャート」などを活用し、自社に適したインフラ環境への移行計画を立てましょう。

データベースの移行や運用に関する課題は、データベース専門集団である日本エクセムへご相談ください。安全確実な移行から、移行後のプロアクティブな監視・運用(SmartDBAサービスなど)まで、トータルでの支援が可能です。

日本エクセムブログ編集部
日本エクセムブログ編集部
日本エクセムブログ編集部では、データベースやシステム運用、アプリケーション性能管理などに精通した専門家チームによって構成されています。15年以上にわたり培った幅広いデータベース技術知識と実践経験をもとに、企業システムの安定運用や性能改善に役立つ情報を発信しています。

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